出典:「西遊記 少儿版」 漢語大詞典出版社


さてさてお話は進んで、玉帝に招かれて天界に昇った孫悟空は

「弼馬温」という官職に任命され、喜喜として仕事(馬の世話)に励みますが・・・

中国語をクリックすると音声が聴けますよ。声の出演は、董穎さんで〜す。



    直訳(by 冬眠)



(孫悟空が天界に来てから)知らず知らずのうちに半月がたった。


ある日、役人たちは孫悟空の歓迎会をひらくために宴会の段取りをした。楽しく飲んでいるときに、突然、猴王(孫悟空のこと)は杯の手をとめてたずねた。
(衆)、(監)、(歓)、(飲)

安排=段取りをする、手配をする

(為)=〜のために

接風=歓迎会をひらく  曰=言う

「わしのこの「弼馬温」というのはどんな官職なのか?」
(馬)

=どのような  =官職、肩書き

役人たちは答えた。「末端の等級です。こういう官職は最低最小です。」

道=言う、述べる 




猴王はこれを聞くと、思わず怒り心頭に発し、歯噛みして大いに怒って言った。
(頭)

此=これ  火=怒る、逆上する  
牙=歯

「この孫(悟空)様を見下したな!孫(悟空)様は、あの花果山では王と呼ばれ、帝と呼ばれているのに、どうしてだまして馬の世話をさせたのか?

(孫)、(養)

藐視=かろんじる、見下す

哄=だます、欺く  養=飼育する

馬の世話は、若い下の輩のやることで、下賎の労役である。どうしてわしの担当なのか?辞めた。辞めた。私は去るぞ!」

(輩)

后生=(後で生まれた)若者

役=労役、力仕事


たちまちガラガラと公務の机を押し倒して、耳から宝物(如意棒のこと)を取り出しては、さっとひと振り。(大きくなった如意棒を)まっすぐ打ち立てて御馬監から出ると、まっしぐらに南天門を出た。

(貝)、(直)

喇=ガラガラ(という音)  案=机

宝貝=宝物  晃=揺り動かす、振る

径=まっすぐ



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